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確信犯
黒沢清の『LOFT』を観た。

これは、
黒沢作品を観たことない人は
やめといた方がいいと思う。

全編を通して
薄っぺらいセリフで、薄っぺらいストーリーが展開される。
効果音も薄っぺらくて、
火曜サスペンス劇場かと思うほどだった。

その薄さは
ラブシーンに顕著にあらわれる。
「旅に出よう」とか
「世界の果てまで」とか
やたら恥ずかしいセリフばかりで、
役者が中谷美紀と豊川悦司じゃなかったら、
もう観てられなかっただろう。

でも、ラストまで観るとわかるけど、
おそらくこれは
黒沢清から見た、今の世界そのものなんだろう。
薄っぺらくて、やたら大げさで、
一流企業は過剰に明るい未来を描いて、
いろんな団体は過剰に暗い未来を描く。
普通が一番、という人も、
やたら過剰に普通を求める。
張りぼてのようなイメージが溢れている世界、
というのを表現したかったのかな。
それにしても思い切ったものだ。

でも、黒沢清の映画らしく、
映像は文句なく美しい。
特に、中谷美紀と鈴木砂羽がベンチで話すシーンは
ビルの谷間に落ちかかっている太陽に照らされているという
奇跡的なタイミングで撮られていたし、
くすんだ暗い大きな建物に小さな中谷美紀が入っていくシーンは
恐怖に満ちていた。

黒沢清ファンとしては、
まず『CURE』を観て、
その後『カリスマ』か『回路』か『ニンゲン合格』を観てから
臨んで欲しい作品です。


ちなみに、B-ingのサイト
ショッカーが仕事の不条理さに思い悩むCMが公開されている。
こちらはかなりおもしろいので、すぐにでも見てほしい。
興味深いのは
今回、新たに撮ったのではなくて、
実際の仮面ライダーの映像を使っているところ。
(ちょっと編集してるらしい。)
子供の頃には気づかなかったけど
ショッカーはとても厳しい労働条件の下で働いてたんだなー。
中でも「ドラム缶に隠れるショッカー」篇に一番、共感した。
確かに、土日を使ってまでやる仕事じゃないな。
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LOFT 中谷美紀/豊川悦司  黒川清監督
Amazon.co.jpからの引用。黒沢清監督のホラーは、つねに一筋縄ではいかない。本作も、その好例だ。郊外の家に引っ越した作家の礼子が、隣の廃墟で、千年前に沼に落ちたという女性のミイラを発見する。まるでミイラに呪われたかのように、不可解な現象に見舞われる礼子。
| シネマログ  映画レビュー・クチコミ 映画レビュー | 2006/09/23 4:31 PM |
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