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家電
「テレビの購入をご検討ですか?」
家電量販店でテレビを眺めていると、いかにも家電量販店の店員然とした男が、家電量販店の店員風の笑顔で話しかけてきた。
私は否定も肯定もせず続きを待った。
「当社のテレビを見ていただきありがとうございます」
男は、誇らし気に胸につけている〈SONY〉と書かれた名札を手でつまみ、私に見えるように提示した。家電メーカーの社員が販売応援という名目で家電量販店の売り場に立つ機会があると聞いたことがある。もちろん、誇るに値する社名ではあるが、自らの風貌が家電量販店の店員にしか見えないことを自覚しているためか、少し早めの情報公開だった。
男は、4Kという映像技術の素晴らしさや、インターネットに繋ぎやすい自社のリモコンについてひとしきり話すと、満足したのか持ちネタがなくなったのか、シフトの終了時間を待つアルバイト店員のように急に無口になった。
私がテレビの購入を全く検討していないことを除けばいくらか有意義な時間ではあったが、タイミングを見計らって〈東芝〉ゾーンへと移動した。幸いなことに、そこには家電量販店の店員然とした男も女もいなかったが、そこが家電量販店である以上、何の気休めにもならなかった。
| thestandard | - | 00:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
ハンカチ
バスの中は花火見物から帰る人々で混み合っていた。
いささかの重量オーバーのせいなのか、それとも単なる整備不良のせいなのか、理由は定かではないが、エンジンは明らかに悲鳴を上げていた。
車内は乗客の声で賑わっていた。ある者は花火の余韻を語り、ある者はこれから訪れる飲食店のメニューを語り、ある者は公共交通機関の相変わらずの不便さを語った。
急な坂道を登り終えた辺りにある比較的大きな停留所に到着すると、少なくない人数が降車のために前方のドアへ歩を進めた。
その中のひとりの老婆が、足元に落ちているハンカチに目を止めた。曲がった腰をさらに曲げてしわだらけの小さな手で拾い上げると、すぐ横の座席で眠りこんでいる浴衣の少女の膝の上にそっと置いた。
老婆はとても優しい目で少女を一瞥すると、満足気にバスを降りて行った。
目を覚ました少女は、そのハンカチをしばらく不思議そうに見つめた後、所有者は別の人物であるということを静かに主張するように、指先でつまんで窓の溝に移動させ、再び健やかな眠りについた。
| thestandard | - | 23:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
散歩
息を吸うのも億劫な7月の夕暮れだった。
日中の太陽に散々虐げられたアスファルトが、恨みを晴らすかのように、蓄えた熱を吐き出していた。
むろん、犬の散歩になど行きたくはなかったが、犬の様子を見る限り、巡回を休む気は微塵もなさそうだった。
いつものコンビニの横を通り過ぎ、横断歩道を渡る途中で、脱糞が始まった。
青信号の間に拾い集めなければ、平和な県道が惨劇の場になることは目に見えていた。
私ではなく、犬の脱糞であることが、せめてもの救いだった。
| thestandard | - | 22:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
gon
西鉄ホールで日本総合悲劇協会の「業音」。

車のボンネットに仰向けの伊勢志摩。
血だらけの伊勢志摩。
松尾スズキの変なズボン。
空回る宍戸美和公。
変な踊りから土下座する皆川猿時。
タケモトピアノ似の白い全身タイツで舞い踊るリズ。
血だらけの伊勢志摩を前にこの前見て来たクソ芝居の話をする松尾スズキ。
宍戸美和公の本物として出て来る村杉蝉之介。
老婆に戻る宍戸美和公。
ホテルで宮崎吐夢にやられる紙ちゃん。
それを見てる池津祥子。
3万円が回っていく。
松尾スズキに後ろからつかれる紙ちゃん。
身籠もる紙ちゃん。
産む紙ちゃん。

蘇る伊勢志摩。 伊勢志摩に化ける皆川猿時。
村杉蝉之介に化ける宮崎吐夢。
ホモであるがゆえに自らを増殖させる村杉蝉之介。

嫌な感じで咳き込む池津祥子。
保険証を宇都宮に取りに行くのを渋る宮崎吐夢。

伊勢志摩から真理を聞き出せと命じる松尾スズキ。
15分のデートと引き換えに病院の伊勢志摩に真理を聞きに行く紙ちゃん。
トイレを我慢する紙ちゃん。
さほど意味もなく宙釣りになる松尾スズキ。
病院で紙ちゃんと対峙する村杉蝉之介。
紙ちゃんの前にトイレに駆け込む宮崎吐夢。
悶える紙ちゃん。
トイレの中の様子がおかしいと言う皆川猿時。
力づくで開ける村杉蝉之介。
便器に座ってスマホをいじる宮崎吐夢。
怒る紙ちゃん。
なんだかんだで便器の中から顔を出す伊勢志摩。
話の途中で水を流してしまう紙ちゃん。
軽く溺れる伊勢志摩。
真理と引き換えに大切なもの要求する伊勢志摩。
赤子を犠牲にする紙ちゃん。
遺灰で窒息する赤子。
真理を聞いたものの忘れてしまった紙ちゃん。
バスルームの松尾スズキにクソの入った紙袋を渡す紙ちゃん。
ただのクソだと投げ返す松尾スズキ。
リストカットしてるがバスタブの外に手首を出している松尾スズキ。
褒美のデートを所望する紙ちゃん。
5分だけだと松尾スズキ。
バスタブに入る紙ちゃん。
クソにはなかったけど、肛門には真理の記憶が残ってるかもしれないと尻を突き出す紙ちゃん。
じっくりと眺める松尾スズキ。
救急車に乗せられる松尾スズキ。
ひとりバスタブで心を入れ替えたふりをする紙ちゃん。


最高であった。
| thestandard | - | 18:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
ous
仕事行き〜の
残業し〜の
お腹すき〜の
会社出〜の
王将入り〜の
メニュー見〜の
思いのほかじっくり見〜の
焼きそばと回鍋肉頼み〜の
生ビールも頼み〜の
しばらく待ち〜の
先に生ビール来〜の
泡多め〜の
一気に半分飲み〜の
意外なほど爽快感ない〜の
焼きそば来〜の
むさぼり食い〜の
この前より味薄い〜の
物足りない〜の
回鍋肉来〜の

口から迎えに行き〜の 美味い〜の
肉見当たらない〜の
探し〜の
少しあり〜の
大事に噛み〜の
味わい〜の
混雑してき〜の
客待ち〜の
ちょっと焦り〜の
急いでかきこみーの
レジに並び〜の
家族連れふた組の後ろに並び〜の
ひと組目金払い〜の
ポイントカード勧められ〜の
断り〜の
ふた組目金払い〜の
ポイントカード勧められ〜の
断り〜の
順番来て金払い〜の
勧められない〜の
ポイントカード勧められない〜の
独身男だからな〜の
落ち込んで王将出〜の
信号渡り〜の
道路の真ん中まで行き〜の
店員がお客さーんと叫び〜の
こっちに向かって来〜の
スマホ渡され〜の
店に忘れてた〜の
ありがと〜ね
店員さんありがと〜ね
しばらく行きづらい〜の。
| thestandard | - | 20:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
ctt
ケラリーノ・サンドロヴィッチの絶賛ツイートを見て、夜中の1時に撮りためていた1話から見始めた「カルテット」だが、近年稀に見る傑作で2話まで一気に見て、これから3話目。
松たか子がうまいのはわかってる、わかってるとも、しかし、他の3人のキャスティングをよくぞまとめた、誰か知らないけど、よくぞまとめた。
しかも、もたいまさこにイッセー尾形とは。意外と吉岡里帆もうまいし。挙げ句の果てに、椎名林檎のエンディングを松と満島が歌うなんて、素晴らしいを通り越して、けしからん!
もう、眠れねーじゃねーか。
見終わった録画、消せねーじゃねーか。
| thestandard | - | 03:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
nin
9日目、お休み最後の日。
10時起床、朝パン、朝風呂、犬散歩。

明日からいよいよ社会復帰なので、髪を切る。
ここ2年ほど、自分でバリカンで切ってる。
結構うまくなってきたけど、未だにやっちまうことがあり、今日も後頭部でガリっとやった。大丈夫、誰も見ない。40過ぎのおっさんの後頭部なんか、誰も見ない。
| thestandard | - | 22:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
egt
8日目、11時起床。
朝パン、犬散歩、朝風呂。
「半席」を少し読んで昼飯。


コートの襟の黒ずみ落とし用に少し前に100均で買った電動ハブラシに「エリ」とマジックで書く。
もう一つトイレの裏側洗い用に電動ハブラシを持っているので、それと区別がつくように書いたが、何らかの事故で死んだ時に遺族が「エリ」という女性を連想しては困る、いや、「エリ」という女性を妄想していた可哀想な生き物と思われてはならないと思い、「エリ・ソデ」と書き足す。
続けて「半席」を読んでたらもう夕方。
犬散歩して晩飯。
「シャーロック」見て、「半席」読んで眠る。
| thestandard | - | 19:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
svn
7日目、6時半にホテルで起床してシャワー浴びて博多駅へ。
7時56分の特急。平日のこんなに早い時間なのに満席。ランタン祭りの影響か。中国人率2割。
長崎駅に着いて車に乗って犬を引き取って、そのまま稲佐山のドッグランへ。貸し切り状態。走り放題。
家に帰って昼飯食べて読書、と思わせといて昼寝。3時間。目覚めない。病気。
犬散歩して買い物行って晩飯食べて読書。
ようやく「連続殺人鬼 カエル男」を読み終わる。うーん、いまいち。最後はうまかったけど、伏線が目立ちすぎ。もう少しうまく馴染ませてほしかった。
| thestandard | - | 22:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
six
6日目、8時起床。
朝パン、朝風呂、犬散歩。
ふと思い立ち、福岡へ出発。
(なんつって、ほんとは日曜日に思い立ち、電車を予約してました。)

犬を動物病院のペットホテルに預け、浦上駅へ。
ここの駐車場は特急を使うと24時間600円でとても安い。
駅に着くと「満」という赤い文字が目に入る。みつる君という名の迷子を探してるのかな、と思いつつ、いや思わない、明らかに満車やないか。平日のド田舎の2番手駅で、なんで満車なのか。全く考えてなかった。ジャニーズか、またもやくそジャニーズがヤフードームか。
近くの駐車場に1泊駐めると3000円くらい取られるから馬鹿馬鹿しい。
いちかばちか同じサービスをしている長崎駅へ。
2番手が満車なのに1番手に空きがあるとは思えないが、もはや平常心を失っている。10分ほど走って駅に着くと「空」という緑の文字が目に入る。そら君という名の迷子、とは思わない、空車やん、1番手が空車やん。
喜び勇んで駐車して少し考えるが、この奇妙な逆転現象の理由はわからない。わからないけどしょうがない。そういうもんだ、そういう風に相場が決まってるんだ、一般大衆には預かり知らぬところで決められてるんだ、一生きょろきょろ周りを見渡してよだれを垂らしながら生きていくしかないんだ、と自分に言い聞かせて改札を通る。
もう電車はスタンバイOKだったけど余裕があったのでトイレへ。
運転士も同意見だったらしく、トイレの入り口に可愛らしく荷物と制帽がちょこんと置いてあった。


ここで問題です、発車前に運転士がトイレに行く電車は、上りか下りか。正解はもちろん下りだね。わからない人はお家の方に聞いてみてね。

博多に着いて、アミュの上の方でよくわからないけど高い定食を食べて、天神のジュンク堂へ。最初の20分で買いたい本の金額が1万円を超えて脳内破産。その後の2時間で3万円を超えて万事休す。全く絞りきれず、結局1冊も買わずに出て近所でモンブランケーキを食べて正気を取り戻す。
やっぱジュンク堂すげえな。本との出会いの確率が半端ない。これが本屋なんだ。次は必ず買います。それまで閉店しないでね。

晩ご飯はお待ちかね、「女と味噌汁」へ。ブリカマを頼むと、かなり大きいので半分焼きで半分煮付けにしましょう、なんていう心配り。独り者にはありがたい。出てくるもの全て美味しくて大満足でした。長崎にはここまでの店はないなー。長崎は競争が緩いから甘えが出ちゃうんだろうなー。
| thestandard | - | 10:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
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